一番の難関は、意識のある犬をMRIの機械に入れて、落着いてタスクをこなせる犬がいるかということです。
(例えば、うちのおっさんは、我慢きかない人なので、MRIの途中でだしてもらうという失態がありました。初めに耳ふさぐものいるかときかれて、大きな音がでるの知らなかったので、要らないとことわったそうです。笑)
そこで、Berns教授はDIYでMRIの模型をつくり(器用な方ですね)、MRIの機械にはいれる犬のトレーニングを始めます。
MRIへ入るトレーニングの様子
(一匹目の犬は教授の犬です。オビディアンスなどトレーニングされた犬ではないけど、食べ物がすき。ボーダーはいろんなトレーニングをされた犬だそうです。)
数ヶ月のトレーニングの末、意識のある犬の脳のMRIイメージの撮影に成功します。そして、「Dog Project, How Dogs Love Us: A Neuroscientist and His Adopted Dog Decode the Canine Brain」として発表されました。
どのように犬が考えているかについて、4つのキーポイントがBerns教授の大学のサイトに掲載されていました。
犬を飼っていたらなんとなく想像していたことかもしれませんが、私の持論をサポートする内容になっていて個人的にはうれしかったです。
Gregory Berns on What Your Dog Is Thinking
1. 飼い主を見ている
人の行動だけではなく、何を考えているかを読みとろうとしている。人が何を考えているかによって、自分の行動を調整する。
2. 明瞭なコミュニケーションをのぞんでいる
犬がよそよそしかったり、暇そうにしているのは、おそらく人の言葉が理解できていないからだろう。人は、犬の尻尾を踏んだり、同じ言葉を違う意味でひっぱんに使ったり、一貫性がない。
3. 人の気持ちを理解し、心をともに出来る
Emory大のリサーチで、犬は社会性における知力が動物の中でもきわめて高いことが認められている。異種間の動物と絆を築くことが容易にできる動物である。
犬の高い社交性から考えて、犬は人並みの複雑な感情をもっていると思われる。(Berns教授の持論だと思います)
4. リーダー論は過大評価されすぎ。
犬は人の出すシグナルにとても敏感であることもわかりました。そのことから考えて、手荒い方法をつかって、犬に何かを命じる必要性はないことがわかります。
リーダーになるという意味が、人がドミナントに振舞うと解釈されることが多く、この誤解が、飼い主に与えられるアドバイスの中で、もっとも犬を傷つけるものでしょう。
Berns教授曰く、「パックリーダーというのはビジネスで使われるリーダーシップに近いものだと思います。リーダーシップのスタイルにもいろいろありますが、もっともすぐれたリーダーの特質は、明瞭さと一貫性です。」
人からダメ犬や支配的だと呼ばれている犬たちも「ベンチがアホやから野球が出来へん」と思っているかもしれませんね。
MRIに入れた犬のデータなので、平均より人への反応がよいかもしれないので、データの偏りはあるかもしれませんが、自分の倫理観念をココに伝えることが出来ると信じていたので、その可能性もあるかもと期待が持てました。
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わあ、すごく興味深いです。
返信削除日本語で紹介してくださってありがとうございます。
こういうことがきちんと証明されるということは、とてもうれしいですね。
このMRIに入ってもじっとしているようトレーニングされたこのワンちゃんは、しっかり人間と信頼を結んでいるからできたことだと思います。
それもすばらしいな・・と思います。
私もMRIに入るためのトレーニングに興味がありました。
返信削除本当に犬が好きな人達があつまったプロジェクトだったんだろうなぁと思います。
トレーニングのビデオ見つけたの見てください~