2015/06/26

英国最後の雑種

UKのドッグ・ビヘイバリスト、John Rogersonのぼやきビデオです。

英国最後の雑種:John Rogerson - The Last Mongrel in Britain

* 50年もたてば、英国における家庭犬はいなくなるのではないか。
* すでに家庭犬の数は減ってきている。今、飼われているのは血統書の付きの犬。血統書付きの犬は必ずしも家庭犬ではない。
* シェルターでも過去にほとんどみることがなかった純血種が増えてきている。
* 純血種の人気が急速にましたことへの懸念。純血種は家庭犬とはちがう目的で発展したもの。その人気ゆえに、英国における家庭犬の存在をおかしている。
* 例として、ブラック・ロシアン・テリア。この犬種は、英国の文化に適した犬種として開発された歴史はない。犬の持っているスキルを生かしたアクティビティをやりたい人にはいいかもしれないが、家庭犬として適しているともいえない。
* 逆に特定の犬種(スタッフォードシャー・ブル・テリア)が危ない犬として指定されることが増えてきた。(社会により適しているイギリスの犬種を危ないとする矛盾)
* 家庭犬は従来、それぞれのコミュニティで犬種に関係なく発展していた。そして、そのコミュニティに適した家庭犬としての目的を果たしていた。
* すでにそのような家庭犬(単なるクロスではなく、犬種がわからない)はいなくなった。
* これらのことがすべて急速におこったことに驚かされる。

血統書つきの犬を批判するものではなく、社会にはぐくまれて生まれる家庭犬(雑種)がいなくなっていることへの嘆きと家庭犬とは何かということを考えるきっかになるのではと思います。

雑種は、丈夫で家庭犬として適しているという考えは、彼だけではなく、他のビヘイバリストも同様のことをいっています。

おっさんが子供のころは、犬が放し飼いで、頭が良いと評判の犬が子犬を産んだときに譲ってもらって飼っていたそうです。この犬とは、昔のアニメにでてきそうな「少年と犬」の関係があったようです。

今では、責任のある飼い主は、放し飼いにしないし、避妊手術もしているだろうから、もうこのような犬がうまれることもなくなってきたと思います。

日本でも、昔は雑種は丈夫だといわれ、好まれていたと思いますが、急速に血統書付きの犬を買うという考えが広まったと思います。

私自身、特定の犬種が好きでブリーダーを探していたこともあるので、特定の犬種を求める気持ちは理解できますが、みなが雑種を愛していた時代が日本だけではなく、英国でもそうで、血統書を求める考えは案外新しいということに驚きました。

2 件のコメント:

  1. 故郷には野良犬や捨て犬がよくいたし、生まれたからもらって、ということでしか、犬を飼ったことがなかったよ。うちで生まれても、近所の人が喜んで引き取ってくれました。今思うと、「日本昔ばなし」みたい。

    返信削除
  2. 「日本昔ばなし」笑 そうだね。ハスキーブーム知らない世代もいるから。汗

    やっぱりハスキーブームを期にみんな気が大きくなったんじゃないかなぁって思います。
    当時、アパートでハスキー飼っているという人がいて、ハスキーみたいな犬アパートで飼えるだとびっくりした記憶があります。
    大きな犬を飼い始めるきっかけにはなったと思います。

    そのころバブルでブランド品が流行っていたし、血統書がついてくる犬に魅力を感じたんでしょうね。

    返信削除

URL欄は任意です。
いただいたコメントは承認後サイトに反映されます。