2014/08/20

イエローリボン使用上の注意

イエロードッグプロジェクトはポスターはネットでよく見かけるようになりましたが、日本語の資料が少なかったのでまとめてみました。

イエロードッグプロジェクト:さまざまな理由でそっとして欲しい犬(イエロードッグ)に黄色のリボンを目印として付け、その犬と飼い主がその場から立去りやすくしてあげてほしいと世間の協力をこう運動です。

イエロードッグプロジェクトを推進しているグループは主に2つあります。

カナダのThe Yello Dog ProjectとスェーデンのThe Gulahund Yellowdog Programです。

リボンの意味も運動の趣旨もどちらもほぼ同じですが、The Yello Dog Projectは「リボンあるなしに関係なく、犬に触ったりするときは許可を求めること」を世間に広めるというというのが加わります。(イエロードッグじゃなくっても触られるのが嫌いな犬も多いと思います。)

どうしてリボンなのか?

コストが安い!字を読む必要がないので、遠くからでもイエロードッグを認識できます。
イエロードッグにはベストなどに書かれている文字が読めないぐらいの距離が必要ということです。挨拶しなければよいと、ズンズンとイエロードッグに向かって進み続けるのは避けてあげてください。

自分の犬がイエロードッグでなければ、リボンの意味と対応を知っていればよいことですが、リボンを使う立場だとどうでしょう。

「わー、これ便利」ってすぐにつけますか?

イエローリボンを使うときは、上の2つのサイトで使用するときの注意をぜひ読んで欲しいと思います。(両サイトとも日本語ありませんでした)

まとめると

* リボンを付けたからといって自分の犬の行動に対する飼い主の責任がなくなるわけではない。
* 自分の犬の生活の質を高めるためのトレーニングをする責任は常にある。
* アグレッシブな犬の目印ではない。スペースの問題以外の問題は専門家へ相談する。
* リボンを付けているからと、人ごみに無闇にでない。
* スペースの問題にはポシティブトレーニングを使う。(The Yellow Dog ProjectのほうではBAT2.0などが奨められていました。)

Gulahundでは、健全な犬同士の交流をもたせてあげること、犬を怖くさせる原因があなた(飼い主)、他の人、他のもののいずれにしても、原因になっているものをやさしく排除するのも飼い主の責任ですとしていました。そして、犬がアグレッシブになっているときは決して罰してはいけないと書かれいます。怖かったり、オドオドしている気持ちを持つことに対して、罰を加えることは公平でないとしています。

ポシティブトレーニングを嫌う人はトレーナーも含めています。嫌う理由が食べ物を使うからという理由だとしたら、BAT2.0は食べ物を使いません。でも、首輪ではなく、ハーネスとロングリードの使用が奨めれています。(これに抵抗ある人も多いかも?)運がよければ問題の完治まで行く可能性のある数少ない方法だと思うので、興味があればチェックしてみてください。

もし、一生メンテナンスになったとしても、犬の様子を見ながらゆるゆる散歩すればよいだけなので、飼い主の横を歩く訓練を必死にする必要はありませんし、コレクションを与えることもありません。(住んでいる環境でできないとかってあるかもしれないけど、それでも早朝とか、車で郊外にいって散歩することも出来ると思います)それでは飼い主が連れて行きたいところに犬を連れいけないじゃないってことになりますが、犬のストレスになるところにわざわざ連れて行く必要はないと思います。状態がよくなれば、飼い主のわがままも時々聞いてってお願いしたらよいと思います。

ついでに、American Veterinary Society of Animal Behavior (AVSAB)の罰を使ったトレーニング法に関する見解です。

ちょっと長いですが、一番最後のページをまとめると:

*罰を使った方法は特別なケースでは効果的だが、正しく行うのが大変難しいことと副作用についても理解すべき。
*タイミング、頻度、力の度合いなどについての説明。
怖がりになり、怖くなる対象を一般化し、罰に使用していないものも怖くなる。(これが興味深かったです)
*よりアグレッシブになる。
*問題行動が抑えられたとしても、根本的な問題は解決されない。予兆もより少なくなり突然攻撃的になる場合がある。
*ペットとの関係が悪くなる。罰を与えている人も精神的な影響をうける。トレーニング中、イラとして、罰を与えることで一瞬スッキリして気持ちがよいので、イラっとする行為が強化され、頻繁にイライラするようになる。(コワい) (効果が出ていないのに強制トレーニングをやめない人ってもしかしてこれ?って思いました。)

イエロードッグのスペースの問題には、専門家が効果を認めている方法がすでにあるということも、イエロードッグプロジェクトのポスターと一緒に強調されて広まるといいかなぁと思います。他の問題があってスペースが必要な場合は専門家へ相談するのがベストのようです。

イエロードッグプロジェクトが広まって欲しいかどうかは、自分のなかではかなりプライオリティが低いです。

力を使わない方法で地道にトレーニングしている犬に、気軽に手をだして、今までやってきたトレーニングを1度でパーにさせてしまうようなことがないようには気をつけてあげたいですね。

2 件のコメント:

  1. イエローリボンは、目印になるかもしれませんが
    要は、飼い主がその子の性格をよく知ったうえで
    どうトレーニングしてあげるかですよね。


    日本の通販サイトの犬服に、イエローリボンがプリントされて
    「構わないでほしい」というメッセージがかかれたものがありました。

    それもこの一環かもですね。


    罰を使うトレーニングは、本当に副作用が多くて
    カラダだけではなく、犬の心にまでキズをつけるので要注意です。


    ドッグトレーニングは、犬を強化したり、弱化させたりするだけでなく
    トレーニングする人間の方も、強化されたりするので、そちらが確かに問題です。


    罰を与えることを強化された人間は、どんどん罰を使うようになり、エスカレートします。

    褒めることを強化された人間は、普段の生活でも犬や人をほめるようになり
    円滑な人間関係が送れるように思います。

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  2. さすが風ママさん、要点つかんでもらえて嬉しいです!

    他人に触られたくない犬の方が多いと思うので(統計とってないけど)、触ってくれの緑のリボンにすれば良いのにって思いました。笑

    返信削除

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