犬オタクネタです。
日本のサイトの犬情報を読んでいて、日本へ情報が入った時に、日本流にアレンジされたのか、翻訳で伝わらない部分もあったのか、誤訳なのか、不自然に感じる情報があると書いたことがありますが、やっぱり情報の元は「カーミング・シグナル(犬語)」のルーガスのようです。
日本でも、ルーガス派と呼んでいる人もいるみたいですが、ホリスティック系と呼ばれるようになったカテゴリーになるかと思います。
特徴は:
* 食べ物などをつかった古典的条件付け/オペラントトレーニングに否定的、行動修正も好きでない。行動修正法でいえば、「刺激の排除」、「馴化」を使用している。
* 犬の問題行動の原因をストレスとし、楽しい興奮も含め良い・悪いストレス共にさける。
* 犬の習性・犬の選択、自由を尊重する、人の介入を減らす。
* コマンドを教えない・使わない。(ルーガスは体を使った合図[犬が観察・経験から学んだもの]は使うみたいですが、その時の姿勢や行動は犬が選択するものなので、オスワリやフセなどの姿勢を教えたり、待っている時など犬に姿勢を指定しないということだと思います。)
* NOを使わない(叱らない)。
* ボール遊びが嫌い。
ルーガスのベルギーで行われた比較的最近のセミナーをみました。ルーガスの英語版の本を読んで、「文章が荒っぽくって独断的」と感じたんですが、話し方もそんな印象を受けました。
英語のセミナーでルーガスも聞いている側も外国語だったからか、会場内の困惑の雰囲気がビデオからも伝わってきました。ルーガスも会場が騒めいたり、個々の細かいケースを質問されたりするとイラッとしているようでした。
ルーガスが飼い主が犬のためだと思ってやっていることが「やりすぎ」か、「無駄な努力」というポジションで、聞いている側もすんなり呑み込めなかったのだろうと思います。
前半は、犬種の特質を考慮し、例えば、ハウンド系は歩くだけじゃ十分じゃないから、ちょっとでも走らせてあげるだけで、充実した日々が過ごせるようになるといっていたのに、ストレスの話に入ってから、走るのだめ、狩りや激しい遊びで興奮させてはダメと禁止事項を並べ始めたので、私もその時に「は?」とおもいました。だから、会場の騒めきは理解できるものでした。そして、疑問に思ったことが質問されて、補足的に説明されてやっと理解できました。
心身ともに健康な成犬の犬なら、一時間ぐらいフリーで遊んでも問題ないだろうけど、その中で、狩りや激しい遊びで起こったストレスホルモンの影響を考慮する必要がある、飼い主は、問題の原因がわからないということが多いけど、遊びや長すぎる散歩などに原因が潜んでいることもある、ということのようです。
すでに、慢性的なストレスで問題を起こしている場合は、ストレスレベルを一旦下げた後はライフスタイルを変えて、元の習慣に戻らない方が賢明という考えのようです。
犬を自由にというスライドの後で、「常にじゃないわよ」と言っていたので、これもよく誤解されてそうですね。
犬の選択、自由を尊重するといっても、人が困ることは習慣づけないようにする必要はあることは説明していました。
セミナー全体では、8割は参考になったと思いました。飼い主が犬の状態をよく把握することが重要で、もっとポジティブな生き方のほうがいいのではないかと思いました。
ルーガス自身、どんな方法でも大切なのは飼い主が自分の頭をつかって考えることと言っていたので、学べるところは学べば良いということかなぁ。
日本の犬事情って、まったく調べたことがないのですが、警察犬のデモンストレーションをたまたま見かけて、ありとあらゆる方法をミックスしていたのが面白かったです。そんなお堅いところが柔軟というのにびっくりしました。良い意味で(^^)
返信削除伝え方って、難しいですね。
まあ、ドイツ人は誰でもよく喋るんですが、トレーナーともなるとその倍はしゃべりまくります。それに慣れているので、きっちり論述できない人は?という印象を与えたり、やる気がないととらわれたり(苦笑)。
私のトレーナーさんも良く喋るのですが、犬哲学っぽいことは説くものの、実践では「まあ、100通りの方法試して、使えるのを使えばいい。」で終わるので、誤解されがちです。
ルーガスさんも基本哲学を通したいのは分かるんですが(その哲学も素晴らしい)、言葉足らずという印象を与えますね。
日本のトレーナーでこのような躾をする人がいます。
返信削除イヌの身になってイヌのためのものって感じですね。
ドッグウォーカー博士のスローライフの川上さんという方です。
共感できる部分がたくさんありますが、万人に受けるとは思いません。
警察犬なのどトレーニングを希望される人だったら絶対に無理だろうなーって思います。
トレーニングと一言で言っても、本当にいろいろな方法がありどれが100%いいのかって言えないですよね。
アメリカでもミリタリーのほうが結果を出せる方法を取り入れようという姿勢があったので、モティベーションをつかった方法が受け入られるのがはやかったと聞いたことがあります。
返信削除ルーガスのセミナーでもスライドはよくまとめられてよかったんですが、聞いている側はもっとhow-toがしりたかったのかなぁと思いました。その部分は自分で考えなさいってことなんでしょうね。
ドッグウォーカー博士さん以外にも似たような考えの方が増えているみたいですが、初めは仲良かったのにみんな仲悪くなったのかなぁと思いました。(苦笑)微妙に考えが違ってきたり、自分の方法を押したいとか、ビジネス的なこともあるのだろうなぁと想像しています。
返信削除日本語になったり、日本人のトレーナーさんの解釈も入るとちょっといびつになってしまったという印象はあります。ルーガスの話のほうがパランスとれていて受け入れやすかったです。
ドッグウォーカー博士さんも、うちでもやっていることがほぼ同じなんですが(うちでは必要におじてトレーニングや行動修正するところが違うのとフェンスのないところでの自由時間もあります。)、他の批判が多すぎるのが読んでいて楽しめなくなりました。信者さんのようなファン(?)にもちょっと引いてしまいました・・・
なるほどねー、です。
返信削除ストレスも自由行動も、バランスがあり、度が過ぎるとよくないということでしょうね。
これがいい、あれがダメというと、解釈する人によって、極端な行動に出てしまうことの懸念がある
それを恐れてのことでしょうが、訳のニュアンスによっても違いますよね。
犬のトレーニングのしつけは、飼い主とその犬の状況で、毎度違うような気がします。
その犬の年齢や、社会化の度合いやトレーニングレベルによっても、自由判断させるべき時と、指示に従わせる時があってよいかと。
あっ、それは指示に従えるだけのトレーニングが入っている犬に対して、自分で判断させるという選択は、ありだと思うけれど、もともと指示にも従えない、人間とコミュニケーションが取れない犬に対して、自由を与えすぎると危険なことも。
「このこの場合は、これが適している」ということが出てくる
ような気がします。
ルーガスは、知識や経験が豊富で話はとても興味深かったです。脳の状態を健康に保つというのに注目しているようで、ストレス管理もその一環かなぁと。新しい刺激を与えたり、探求心を失わせないようにという基礎の話もありました。
返信削除ヨーロッパの場合、犬のしつけは、自分のライフスタイルにあった犬種をよいブリーダーから購入するというのがベースになっていて、子犬もメンタルに充分成長した状態で家に迎えるという考えがつよいのかなぁとおもいました。ルーガスは10-12週間での引き渡しを奨めていて、一般的な8週間も早すぎるという考えでした。犬を取り巻くいろんな環境の違いがあると思います。
あと、ハンドリングを受け入れたりとかも含めて、習慣づけといって基本的なことは経験から教えていて、トリーツを使ったトレーニングと区別するために、トレーニングや強化という言葉をさけているのかなぁとも思いました。
セミナーの冒頭に飼い主も頭を使うことが大切と言っていたので、「私の話を丸のみするな」という忠告だったのかもと後で思いました。(笑)