2016/02/20

繁殖は芸術?

年末年始に、犬のドキュメンタリーをいくつか見ました。

その中でも、「NOVA - DOGS AND MORE DOGS」が面白かったんですが、この番組にでてきた、アメリカのパピヨンブリーダーの女性の発言がすごく不快でした。NHKでも放送されていたBBCの「イギリス 犬たちの悲鳴 ~ブリーディングが引き起こす遺伝病 」を見た時の不快感に匹敵するほど。

番組では、犬の発展は人間が必要とする機能を重視した繁殖で起きたものという説を検証していて、犬種の枠を超えて、現代のペット向きの犬を生み出す繁殖の必要性の提案があったりと共感できるところも多かったです。

ドッグショウの普及で、見た目重視の繁殖が行われるようになり、インブリードが盛んになったという流れで、このブリーダーがでてきました。

インブリードの場合、人間の好みの見た目の犬を代々生み出すことができます。リスクは、遺伝的な欠陥が出やすいというこです。

彼女は、現代の科学を活用し、インブリードによる病気のリスクを下げているとしながらも、そこまでしてインブリードしたい理由は、繁殖が自分の「芸術表現」だからだそうです。

遺伝子は絵具、それをいじって「私が作り出した」美しい芸術品を代々残したいそうです。

話し方も魔女のようで、膝に乗っけていた犬の顔も硬直していました。

彼女は気づいてないけど、視聴者がブリーダーに反感もつように、ドキュメンタリーの製作者が意図的に仕込んだんじゃないかと思いました。

ネットでこのブリーダーのことを調べてみると、AKCとも関係も強い人で、繁殖の自由を守るため(インブリードする自由?表現の自由?)のロビーもしていると批判されていました。(事実確認していません)

繁殖やドッグショウは、人の趣味であって、今後も自分たちの楽しみを奪われたくないというポジションのようです。

私は繁殖反対の立場ではありませんが、共感できるブリーダーと出会うのは難しいとつくづく思いました。

4 件のコメント:

  1. こちらでもよく似たドキュメンタリーがあります。
    一般的な放送局なのに、科学的にどのような欠陥がでているかをバンバン暴露していくという形態(お国柄ですかねー)。
    容赦なく、手術の現場とか、レントゲン画像を見せつけられて、かなり凹みますが、絶対に止めてやろうという意欲は感じますね。
    一方、伝統を守り抜くーという保守的な団体があったり、両極端なところもこちらの社会機構を垣間見る感じです。

    相方が、趣味で熱帯魚のブリードをやっていますが、商売にしようとすると、どこかで食い違ってくるところがあるとつくづく感じます。

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  2. 不健康な子犬を一般の人たちに売らないなら、ある程度自由の範囲だと思うんですが、ちょっと臆病だというだけでチャンピオンなのに繁殖から外す決断出来る人も少ないと思います。
    ブリーダーも人なので、金銭や自分の犬への愛から決断が鈍るんだろうなぁと思います。

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  3. 見てみようっと、パピヨンブリーダーってところがまた怖い...
    パピヨンブログ村にもブリーダーのブログがいくつかあるけど、ヨソのパピヨンを見た目で「鼻が短くてチワワみたい」とかダメだし悪口言ってるブリーダーもいて、人間性が崩壊してます。

    私も繁殖に反対ではありません。むしろ人のコンパニオン、助っ人として完成したすばらしい犬たちこそが芸術なので絶滅させないでほしい。
    ただし金銭目的の繁殖は禁止してほしいし、どう見ても健康じゃない形にされた犬種は、健康な形に戻すべき。人の手を借りないと交尾できないとか、あちこち手術するリスクの高い犬種って、デザイン間違ってると思う。

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  4. パピヨンって見た目が重要なのかなぁ?
    その人も、すごく細かく見た目の説明して、いかに美しいかってことを強調していました。
    健康にも気をつけてそうなブリーダーでしたが、本当、この人から子犬飼おうとは思わないって思いました。

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