トロント市が嫌悪刺激犬具の使用禁止を決めました。
昨年暮れの改正では、つないでいる犬に対して、嫌悪刺激犬具を使用することを禁止するとなっていましたが、今回の改正で、嫌悪刺激犬具が全面禁止になりました。マーティンゲールカラーは含まれないとなっています。
§ 349-8.1. Choke collar, choke chain, pronged collar.
A. No person shall use a choke collar, choke chain, pronged collar or any
similar device at any time on a dog.
B. Subsection A does not apply to the use of a martingale collar on a dog.
私は嫌悪刺激犬具を使わない方法を模索してきた人間なので、この決定は喜ばしいはずなんですが、なぜか喜べない。トムとジェリーで、ジェリーを失ったトムというのとも違います。
「嫌悪刺激犬具の禁止」と「BSL(特定犬種規制法)」が常にセットになっていることを指摘していたトレーナーがいました。
そうですよ、この二つを支持しているグループはというと、危ない動物擁護団体です。トロント市大丈夫か!!!相当なロビーがあったのかもって想像します。
「さあ、さあ、危ない怖い犬がいなくなったから、野蛮な道具は捨てましょうね。」ってことですよ。
陽性強化のトレーニングがうまくいかなかった犬は飼いきれなくなって捨てられるので、危ない犬や面倒な犬が減る。好意的に解釈すれば、「より人道的なトレーニングで危ない犬を作らないようにするため」ともいえないではないけど。BSLがないと安心して暮らせないような人たちにできることなのか?
嫌悪刺激犬具を使わないほうが望ましいのは同意できます。でも、望まないもの(犬種や道具)を社会から排除してまで、自分たちの理想の社会を作ろうとするってどうしても受け入れがたいんです。それが、トロント市規模の都市で行われたってある意味ショックでした。市民の意見というより、外からの影響が強かったんじゃないかと思います。
最近では、大型犬もペットとして飼いやすいように改良されてきています。そして、子犬のころから、陽性強化中心のトレーニングをすればみんなよい子に育つとは思います。
でも、「そんな社会に生きたいのか」、「犬の個性や繁殖の歴史」もどうでもよいのかって考えると複雑です。
「嫌悪刺激犬具の禁止」という目的を達成するために、力の強い犬種を排除するというプロセスをふむってやり方が恐ろしすぎます。
飼い主が犬とよい関係を築き、飼い主自ら必要ないと思えることが大切なんじゃないかなぁと思います。
そうですよねー、その裏にある理想図が机上の空論ということだってありますよね。
返信削除まだまだ保護施設にいるアダプト困難犬はどうなるんでしょう。
市の条例なので、うちの市だけ安全確保という例もこちらでもあります。
もちろんそういった嫌悪刺激犬具を禁止するのは良いことだとは思うんですが、、、
口輪を付けているのも、「かわいそう」と言われることがあります。
口輪のおかげで、自由を勝ち取った犬という見方は出来ないみたいです。
それぞれの事情、それぞれの考え方がまかり通らない世の中と言うのも窮屈な気がします。
犬のための福祉というより、力の強い犬種を新たに飼わないよう抑制するもののような気がします。
返信削除こうなったら、ラブに大暴れしてもらうしかないですね。笑