2014/07/30

ココの為に勉強したよ:恐怖の記憶

ココのためだと思って久々に頭使いました。

おっさんは、ココはシャイな性格ってだけだから、変にいじろうとしないでほっておけっていうけど、方法があるなら必要のない恐怖を減らしてあげたい。

よくトレーニングビデオを参考にしているトレーナーのyoutubeチャンネルから興味深い講演のビデオみつけました。

ねずみをつかった実験ですが、人間の治療にも有効でないかというものです。ネイチャーなどにも発表されたものみたいです。

LeDoux: What fearful rats can tell us about treating psychiatric disorders

まず、恐怖反応がどういうものか説明されます。

次に、現在使用されているセラピーや薬を使った方法についての説明。

(薬:記憶の保存を妨げるもの。出来事を忘れるというより、その出来事に付随する感情の記憶を消すのに効果的だそうです。)

セラピーでも再発が防げない、薬も副作用でぐったりしていて、効いているように見えているだけかもしれない。そして、薬を使わない方法で記憶の再整理統合ができるかというリサーチが試みられました。

薬を使った実験ですでに恐怖の記憶の再整理統合について説明がついているという立場からの実験になります。

記憶の再整理統合は、再記憶する歳にはじめの経験まで戻って記憶を整理するのではなく、記憶が呼び戻されるたびに、前回保存された記憶を使って、新しく整理総合され、記憶されるというものです。

実験の中で、再整理統合が効果的に行われる時間(10分、1時間)があるということがわかりました。

恐怖を教える→24時間待つ→記憶を呼び戻す→再整理統合が効果的に行われる時間→消去のトレーニング(安全と教える)→ 記憶を呼び戻す

再発が起こる普通の消去のトレーニングと異なるのは再整理統合が効果的に行われる時間をいれること、記憶の再整理統合のメカニズムにうまくのせることができ、繰り返すことでドンドン記憶が新しく整理統合されたものにかわっていくという仕組みのようです。

この方法でトレーニングされた場合は、1年後も恐怖反応を示すことがなかったので、薬も使わず長期的にも有効であることが証明されました。

関連する実験では、実験のはじめから音がある場合は恐怖反応を示さないが、はじめに音がないグループは恐怖反応を示す。結果としてはどちらのグループも恐怖反応が消去したので、プロセスの中で恐怖反応を示したかどうかというのは結果と関係ないのではないかというのも興味深かったです。

あと、恐怖から逃れる方法を学ぶことで恐怖が減っていくという話もありました。特に体を使ったもの、積極的に自分の恐怖を減らすことが有効とも話されいました。[このあたりはアジリティなんかが効果的だったことの説明かなぁとも思いました。]

個体差や神経の形で云々という話もありましたがこの辺りは難しくなってきて沈没してしまいました。

具体的な応用についてもっと話があればよかったんですが、薬を使わず恐怖の記憶を長期的に消すことができるということは、朗報だと思います。

最後に、教授の趣味と思えるミュージックビデオが流されました。(教授の自作自演?やっぱり、恥ずかしいとか恐怖がない人?)

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4 件のコメント:

  1. とても興味深い話ですね。
    系統的脱感作法 (systematic desensitization) | にも似ていますね。

    うちの鈴も恐怖症、トラウマがあるので
    いろいろ考えてしまいます。

    だけど、怖いと思ったらおうちに入れるとわかってから、庭が好きになったりしましたし
    自分で安全なところに逃げられると思うのは、かなり有効みたいです。

    本当は、ママのそばなら、常に安全と思ってくれたらうれしいけれど
    家には負けてしまいます。

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  2. 犬のトレーニングでも経験的にやっていたことに科学的な裏付けができたって感じかなぁと思います。

    ココの場合は食べ物の価値が凄く高いので、書き換えとか起こりやすいみたいです。でも、ちょっとなんかあるとすぐに戻っちゃいます。

    できれば対象が好きになるぐらいまでなってほしいです。

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  3. はははー教授、かっこいい!これぞ音楽界の本当の教授。しかし長いので、私の英語力では理解不能だ...

    この方法が簡単に使えるなら、パピーミルから来たような難しいトラウマのケースにも使えるかなあ。

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  4. 人の印象も変わるって話もしてたので、クールな教授っていうイメージにみんなの記憶を書換える為に最後にもってきたのかなぁ。

    実験では、学習した恐怖だから、パピィミルとか遺伝的要素が強いと難しいかもね。シーザーも治せないから、ちゃんとした知識をもってブリーディングされることの大切さを語っていたことがある。

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